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マーケティングの新常識「OMO」とは?

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インターネットやIoT技術の発展によって、顧客の購買行動は多極化しています。その影響は大手企業に留まらず、地方や都市部で店舗運営を行う個人店にも大きな影響を与えていることでしょう。

これまでの顧客は店舗に足を運び、店舗で商品を見たり、サービスを受けたりすることで顧客体験を得ていました。

しかしながら時代の変化にともない、ネットECやSNSから情報を得るようになった顧客には、1つの購買目的に対する行動の選択肢が増えている状況です。

普段デジタルマーケティングに力を入れていない店舗にとって、これからの顧客行動の変化は大きな関心事の1つなのではないでしょうか。

今回はそうしたデジタルの発展にともなうマーケティング手法の変化として、OMO(Online Merges with Offline)を紹介しながら、店舗が生き残るためのヒントを探っていきます。

生活の隅々までオンラインの波が押し寄せる現在、最新のマーケティング事情はどうなっているのでしょうか。

OMOとは?

OMO(Online Merges with Offline)は、O2Oの先を行く「オンラインとオフラインが融合された社会」と定義することができます。

OMOはシノベーションベンチャーズを率いる李開復(リ・カイフ)が提唱したもので、キャッシュレス化が進んだ中国で最も進んでいる考え方です。

顧客の購買行動を「オンライン」と「オフライン」に分けてマーケティング戦略を立てるのではなく、融合されたものとして考え施策を打つことが、OMO社会の実現を可能にします。

ではOMOの社会とは一体どのような状態のことをいうのでしょうか。

OMOの社会とは?

OMOの社会について、李開復は次のように述べています。

「ソファに座って口頭でフードデリバリーを注文することや、家の冷蔵庫がミルクが足りないことを察知してショッピングカートへの追加をサジェストすることは、もはやオンラインでもオフラインでもない。

この融合された環境をOMOといい、ピュアなECからO2Oに変わった世界をさらに進化させた次のステップである」

「オンラインでもなければオフラインでもない環境」について、少しイメージができた担当者の方も多いのではないでしょうか。

OMOの考え方はいわゆるIoT(Internet of Things)が発展した社会の様子を、わたしたちに具体的にイメージさせることに役立つといえます。

一方的にデジタルの環境が形成されていくのではなく、オフラインの環境と混ざり合いながら共存していくイメージを抱かせてくれる考え方ではないでしょうか。

OMOの発生条件

また、李開復はOMOの発生条件について次の4つを挙げています。

・モバイルネットワークの普及。いつでもどこでもデータを取得でき、我々に偏在的な接続性をもたらす。

・モバイル決済浸透率の上昇。モバイル決済は少額でもどんな場所でも利用が可能になる。

・幅広い種類のセンサーが高品質で安価に手に入り、偏在すること。現実世界の動作をリアルタイムでデジタル化し、活用が可能になる。

・自動化されたロボット、人工知能の普及。最終的には物流(サプライチェーンプロセス)も自動化することが可能になる。

李開復のOMOの発生条件には、「モバイルネットワークの普及」や「モバイル決済浸透率の上昇」、「現実世界の動作をリアルタイムでデジタル化」などが挙げられています。

ここで自店舗の運営に目を向けてみましょう。これからデジタルの波が押し寄せてくる中で、店舗でまずできることはどんなものでしょうか。

ある店舗にとっては「キャッシュレス決済への対応」で、ある店舗にとっては「定期的なメルマガ配信」などがその一歩となり得るかもしれません。

「O2Oの先を行く」といわれるOMOですが、そもそもO2Oとはどのようなことを指すのでしょうか。O2Oについても勉強しておきましょう。

O2Oとの違いとは?

O2Oは、Online to Offlineの略称であり「ネット(オンライン)で情報を知った顧客が、実店舗(オフライン)に足を運んでくれるよう誘導するマーケティング戦略」を指すものです。

つまり、インターネットのECサイトやSNSなどで得た「店舗で使えるクーポンの発行」などがそれにあたります。

誰しも外食や衣料品の購入といった購買行動が「携帯端末で発行されたクーポン」によって引き起こされた経験があるでしょう。

O2Oは個人店やアパレルなどの実店舗運営を行っている企業で、施策として打ち出しやすいマーケティング戦略なのです。

この記事を読んでいる読者の中には、いつのまにかO2Oを実践しているマーケティング担当者もいることでしょう。

ではO2OとOMOの違いはどこにあるのでしょうか。

オンラインとオフラインを区別していない点

O2Oでは、オンラインとオフラインを区別し、顧客をオンラインからオフライン(店舗)へと行動させることに重きが置かれています。

オンラインとオフラインを区別した場合には、顧客のそれぞれの状態に合わせたマーケティング施策が必要となり、提供する価値が異なるのがポイントです。

一方のOMOでは、オンラインとオフラインの区別をせず、顧客により良い購買体験を提供するという観点からマーケティング施策を考えている点で異なります。

「顧客のより良い購買体験を提供する」という観点からマーケティング施策を打つことは、結果的にオンラインとオフラインの区別を超えていくと解釈すると良いでしょう。

OMOをマーケティング施策とする効果とは?

日本でOMOの社会が実現されるのは、李開復のOMO発生条件を考えるともう少し先のことかもしれません。

しかしOMOの社会を見据えて、企業や個人店がOMOマーケティング施策を打ち出していくのは、より良い顧客体験を実現していくにあたり有効な手法といます。

まずは手軽に始めやすいO2Oのマーケティング施策から始めて、徐々にOMO対応のサービスへと変化させていくことがこれからの社会で求められるのではないでしょうか。

改めてOMOをマーケティング施策とする効果を見ていきましょう。

顧客に快適な購買体験を提供

中国のあるスーパーでは顧客に快適な購買体験を提供するために、「無人レジの導入」や購入した食材をその場で調理する「イートインスペース」などを設置しています。

また店舗にいながら、気に入った商品を自宅に届けてくれる「デリバリーサービス」や、店舗アプリで購入した商品の産地情報や調理方法などを動画で閲覧することができる「動画サービス」も充実。

顧客の購入履歴やニーズに合わせて、アプリが新たな商品提案を行うなどデジタルデータを起点としたサービスが展開されています。

アプリとの連携でストレスフリーな購買体験を提供

人気のカフェには時に行列ができてしまうものですが、中国のあるカフェではアプリで事前注文を行うことで、顧客が店舗到着後にすぐ商品を受け取れるサービスが実施されています。

事前注文により店舗の作業は効率化、さらに顧客は商品注文で行列を待つ時間がなくなりました。

このアイデアにより、顧客は増え続けてもストレスフリーな購買体験を提供し続けることが可能となったのです。

日本におけるOMOマーケティングの事例

ここまで中国におけるOMOマーケティングの事例を紹介していきましたが、日本におけるOMOマーケティングの取り組みも進んでいます。

サントリー「TOUCH・AND・GO COFFEE」

サントリーが日本橋にオープンした「TOUCH・AND・GO COFFEE」では、事前注文した自分好みのコーヒーをボトルスタイルでスムーズに受け取ることができます。

「忙しく働く日々に、コーヒーを愉しむ豊かさ」を届けるというコンセプトのTOUCH・AND・GO COFFEEは、LINE公式アカウントから手軽に注文することができ、ゲーム感覚でカスタマイズできるのも特徴です。

忙しい日々でもコーヒーを愉しむ経験が、OMOの考え方によって実現されている1つの事例といえるでしょう。

OMOマーケティングを視野に入れたアプリ

OMOマーケティングを視野に入れたアプリも登場しています。

先述の「LINE公式アカウント」もその1つといえますが、「OMOアプリ+」(株式会社ecbeing)も注目したいアプリの1つです。

LINE公式アカウントと同様に初期費用を抑えることができ、実店舗とECサイトでの購入履歴が一元管理できます。

また、オンラインとオフラインを融合したOMOを感じさせる機能が、「イベント参加」といった行動でポイント付与が可能になるところです。

実店舗とECサイトの両方で利用できるポイントの付与は、顧客の快適な購買体験を実現する1つの手法といます。

OMOのためのデータ活用

最後にOMO実現のためのデータ活用としてCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)があることも覚えておきましょう。

CDPは「顧客それぞれの情報管理に特化」していることで、既存のDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)では難しかった「顧客1人ひとりに合わせたマーケティングアプローチ」を可能にするのが特徴です。

顧客の個人情報や活動ログを蓄積できるほか、活用可能なデータに生成が容易なため、OMO実現のためのマーケティング施策として取り入れている企業も多くあります。

CDPの導入時には自社の顧客へのアプローチを考えるのはもちろんのこと、サービス提供を行っている企業のマーケティング展開における強みも踏まえた上で決定するのが良いでしょう。

店舗運営はOMOを意識しよう

OMOの考え方やOMOを目指したマーケティング事例について紹介していきました。日本では様々な要因からOMO社会に向けた取り組みが遅れていますが、その波は徐々に広がりつつあります。

社内環境が変わるのを待つのではなく、店舗から導入コストの低いアプリやサービスを通じて発信していくことも1つのマーケティング戦略となるのではないでしょうか。

現場である店舗から顧客に働きかけることで新たなニーズが発見できるかもしれません。

(画像はPixabayより)

▼外部リンク

サントリー「TOUCH・AND・GO COFFEE」
https://touch-and-go-coffee.jp/

EC連携標準アプリ「OMOアプリ+」
https://www.ecbeing.net/lp/omnistart_app.html?ma

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