2025年4月にLINEヤフーのGitHubで公開された「LINE Bot MCP Server」は、LINE公式アカウントと生成AIを繋ぐツール。こちらはClaude Desktop等の生成AIチャットに導入することで、プロンプト(命令)によるメッセージ配信・アカウント情報取得の半自動化を実現します。
今回はこちらのLINE Bot MCP Serverについて、概要・できることを紹介します。
目次
LINE公式を生成AIで半自動化「LINE Bot MCP Server」とは?
2025年4月、LINEヤフーの公式GitHubから試作段階のソフトウェア「LINE Bot MCP Server」が無料公開されました。こちらはClaude Desktop等の生成AIチャットとLINE公式アカウントを連携させるハブで、メッセージの作成から送信まで、プロンプト(命令)による半自動運用を実現します。
そもそもMCP(Model Context Protocol)とは?
LINE Bot MCP Serverは、生成AIチャット「Claude」の開発元・Anthropic社が公開した技術「MCP(Model Context Protocol)」をもとに開発されています。このMCPとは、生成AIチャットと各種外部ツール(API等)の連携方法を統一・簡略化する技術で、既存の生成AIチャットに連携用のハブ「MCPサーバー」を導入するだけで下記を実現します。
- チャット形式でのLINE公式アカウント操作
- チャット形式でのWeb検索・要約
- チャット形式でのファイル検索・要約
- チャット形式でのメール生成・送信 等
LINE Bot MCP Serverでできること
ここからは、LINE Bot MCP Serverを使って具体的にできることをご紹介します。
テキストメッセージの個別・一斉送信
LINE Bot MCP ServerでLINE公式アカウントと連携した生成AIチャットからは、プロンプトによるテキストメッセージの半自動送信が行えます。こちらはLINE公式アカウントの友だち全員に向けた一斉送信とユーザーIDに基づく個別送信の両方に対応していて、生成AIに出力させたメッセージをそのまま送信するということも可能です。
Flex Messageの個別・一斉送信
LINE Bot MCP Serverは、CSS Flexboxベースでテキストや画像を自由に配置できる「Flex Message(フレックスメッセージ)」にも対応。こちらもプロンプトひとつで、友だち全員に対しての一斉送信とユーザーIDによる個別送信の両方を半自動化できます。
また、生成AIチャットからFlex Messageの作成・編集・プレビューも可能で、誰でも簡単にフレックスメッセージが活用できるようになっています。
ユーザーのプロフィール情報取得
LINE Bot MCP Server導入済みの生成AIチャットでは、あらかじめ取得したユーザーIDを提示することで、そのユーザーの詳細なプロフィール情報(下記)を取得できます。
- LINE上での表示名
- プロフィール画像URL
- ステータスメッセージ
- 言語
月間のメッセージ通数残高の取得
LINE Bot MCP Serverでは、LINE公式アカウントの各料金プランで毎月割り当てられる配信の枠も確認可。具体的には、下記の数値が取得できます。
- 月間メッセージ上限
- 現在の使用量
- 残り送信可能数
リッチメニューの操作
LINE Bot MCP Serverを導入した生成AIチャットからは、下記のリッチメニュー周りの操作も行えます。
- 現在登録されているリッチメニューの一覧の取得
- IDを指定した状態でリッチメニューの削除
- IDを指定した状態でリッチメニューをデフォルトに設定
- デフォルトのリッチメニューを解除
まとめ
今回は、生成AIチャットからLINE公式アカウントの操作を半自動化できる「LINE Bot MCP Server」について、その概要・機能を紹介しました。LINE Bot MCP Serverを導入した生成AIチャットでは、メッセージの作成・送信やその他アカウント情報の取得をプロンプトひとつで行えます。開発不要・無料で導入できますので、ぜひお試しください。
また、COMSBIでもAIを活用した各種機能を提供予定です。詳細に関してはお気軽にお問い合わせください!