COMSBI

【事例インタビュー】紙のポイントカードから卒業、LINEで広がる顧客接点

ペット専門店「ユアペティア」を首都圏に31店舗展開する株式会社ユアペティア。顧客との接点を持つ手段として従来、紙の会員証(ポイントカード)を活用していましたが、詳細な属性や購買行動の把握が難しく、利用拡大に向けた効果的なアプローチができないという問題点を抱えていました。

この課題解決のため、株式会社ソニックムーブが提供するLINE活用プラットフォーム「COMSBI(コムスビ)」を導入。導入から約3年でLINEの友だち登録者数は6万人を突破し、顧客データの可視化、店舗業務の効率化など、多岐にわたる成果を上げています。

今回は、株式会社ユアペティアDX部 グループリーダー兼商品開発責任者の山本雄祐様に、COMSBI導入の経緯から導入後の変化、そして今後の展望について、ソニックムーブ代表の大塚祐己との対談形式でお話しいただきました。

【導入の背景】紙の会員証では把握できなかった顧客の実態

-COMSBI導入前、紙の会員証を運用していくうえで、どのような課題がありましたか。

山本様:有効期限の管理が曖昧になったり、店舗ごとの匙加減でポイントをつけたりして、大雑把な運用になってしまっていました。何より、お客様が何をどれくらい買って、年間どれくらい利用しているのか、トリミングや物販など利用内容はどうなのか、といった購買行動が全く把握できなかったため効果的な施策の立案やアプローチが難しい状況でした。

自治体への登録が義務付けられている犬の登録頭数が減少傾向にあるなど、市場が縮小する中で、事業を維持・成長させるには、客単価や来店頻度を上げ、リピーターのお客様を大切にすることが必須です。そのために、デジタル化、CRMの導入は不可欠だと感じていました。

 

【導入の決め手】アプリではなくLINEを選んだ理由

-COMSBI導入の決め手は何だったのでしょうか?

大塚:ちょうどユアペティアさんが紙のポイントカードからアプリへの移行を社内で検討されていたタイミングで、 私の友人を介して金沢社長をご紹介いただきました。そこで、「アプリよりもLINEの方がCRMに適しているのでは」とご提案したのが始まりです。

山本様: 当時はLINE公式アカウントもなく、アプリかLINEか悩んでいたので非常にタイムリーでした。一般的にペットのオーナー様は年齢層が高めなこともあり、アプリのダウンロードという手間がないLINEの利便性は大きな魅力でした。また、ダッシュボードの使いやすさや、店舗スタッフが操作するショップアプリの簡便さも効率化につながると確信しました。
導入当初の目標は会員数5万人で、普段コアに購入いただいているお客様数を想定して設定しました。

【導入の成果①】顧客の「見える化」とデータ活用の深化

-COMSBIを導入されてから3年ほど経過されていますが、どのような点にメリットを感じていますか?

山本様: やはり利用されているお客様の行動履歴がはっきりと見えるようになったことですね。来店数や購入内容(コンバージョン)、ポイント保有数などが細かく把握できます。また、概算ですが、飼育する犬猫の割合や多頭飼いのお客様数といった細かな属性データもわかるようになりました。

COMSBIさんを通して、ID-POSのごとく顧客データが可視化できるようになったのは、非常に大きな成果です。詳細なデータを元にセグメントを切り、「このお客様層にはこんな情報を発信したらどうだろう」とか「こんな施策が良いかもしれない」と、施策を練り、実行に移している最中です。初動では会員数を増やすことに注力してきましたが、これからは深度のあるデータ活用を進めたいと考えています。

 

【導入の成果②】写真投稿イベントなど新たな顧客接点づくり

-具体的に、登録していただいたお客様に向けて、どのようなキャンペーンや施策を実施されているのでしょうか?

山本様: 仮説を立てながらお客様に楽しいと感じていただけるような施策を実行しています。最近では、お客様の愛犬・愛猫の写真をLINE上で投稿いただき、抽選で選ばれた写真を全店舗のデジタルサイネージに映し出すという企画を実施しました。自身のペットの写真を見にお店に来てくださることを想定した施策です。ワンちゃんを通してつくられたコミュニティの絆は強いので、友達も連れてきてくれるかもしれない、という淡い期待も抱きつつ(笑)。何がお客様に響くのか、試行錯誤しながら進めています。

 

【導入時の苦労】全31店舗での展開と内部体制

-全31店舗での導入にあたって苦労した点や、導入後の運用体制の整備について教えてください。
山本様:導入から完全運用までは1〜2ヶ月弱と想定より早かったです。店長によってデジタル施策に対する温度差があり、前向きな店長は配信数が過剰になってしまったケースも(笑)。
最初は各店舗に配信を任せていましたが、現在はいくつかのブロックに分けて運用しています。各ブロックには、配信が得意な店長をリーダーにし、配信担当者が内容を管理・調整する体制にしています。

大塚:サポート側としては、新システムを既存の運用に組み込むのは多方面での影響が大きいため、一つひとつ課題をクリアしながら進めていきました。特に、店舗スタッフのみなさんへの説明は時間をかけましたが、どなたも非常に協力的で、当社としてもありがたかったです。

-会員登録のオペレーションやお客様の反応はどうでしょうか?
山本様:以前は、申込書の記入でお客様をお待たせしていましたが、現在はレジで二次元コード付きのリーフレットを渡すだけで済み、登録自体もお客様の都合に合わせてできます。利便性がぐんと高まったことは、ブロック率の低さにもつながっていると思います。

 

【イベント施策の成果】LINE予約で「スマデコ」が満席に

-COMSBI導入後、特に効果が感じられた施策について教えてください。
山本様:イベント告知の効果は絶大ですね。たとえば「スマデコ」という、自分のペットのオリジナルグッズを作れる体験型イベントでは、以前はポスター掲示や電話での連絡が主な告知手段だったため、予約が埋まらないことも多くありました。ですが、COMSBI導入後は、LINEでの告知と予約サイトへの導線をセットにすることで、予約がすぐに埋まるようになりました。


大塚:ソニックムーブ側では、開封率などの数値レポートを作成し、店舗のみなさまにも定期的に共有をしているのですが、ユアペティアさんはとにかく配信がお上手なんです。お客様に楽しんでいただくために工夫を凝らした配信が多いので、開封率もインプレッションも高いのが特徴です。

 

【サポート体制】定例会議から施策代行まで進化する支援

-導入後のサポート体制はいかがですか?
山本様:ソニックムーブの皆さんには導入初期から運用面で手厚く支援いただいており、キャンペーンの数値分析もお願いしています。定例ミーティングでは最初は「こういう場合、どう対応すべきか」といった運用面の相談が中心でしたが、3年経った今では店舗側も対応に慣れ、より本質的な施策やデータ活用の議論ができるようになっています。

大塚:導入当初は月2回程度の実施をしていましたが、最近は知見やノウハウが蓄積されたことでユアペティアさんだけでしっかり運用が回っていて、毎月のレポート提出と現状共有と施策の振り返りを月1回ほど実施しています。施策設定の代行など、より実務に踏み込んだ支援を行っています。

-印象に残っている提案施策はありますか?
山本様:抽選クーポンはお客様の反響がとても大きかったですね。当落がその場で分かる仕組みで、「ガチャガチャ」のような楽しさがあります。
COMSBIの標準機能で手軽に設定でき、お客様をわくわくさせる効果も高い、見事な施策だと感じています。

 

【今後の展望】「LINEギフト化」構想とポイント施策の深化

-今後の展望について教えてください。
山本様:次の目標として会員数7万人を掲げています。2025年5月現在、6.3万人なのでもう一歩のところです。「プラチナ会員」など年間購入額に応じたランク付けを導入し、購買促進につなげたいですね。

ポイントでギフト交換ができるようになると、ワンちゃん仲間同士の交流ツールにもなりそうです。

大塚:「お得・便利・楽しい」がLINE活用の鍵ですが、ユアペティアさんは特に「楽しい」を重視しており、ブロック率の低さにもつながっていると感じます。コミュニティ強化の観点からも素晴らしい姿勢で対応されていると感じ入っています。

 

-最後に、COMSBIの導入を検討されている企業様に向けて、山本様からメッセージをいただけますでしょうか。
山本様: 我々と同じような悩み、つまりレジシステムは古いけど、CRMを導入して顧客情報を把握したい、という企業は多いと思います。COMSBIはこうした要望に応えてくれる貴重なサービスです。既存システムを大きく変更することなく、顧客データが見えるようになるのは、事業拡大の大きな武器になるはずです。

LINEで複数店舗の顧客管理も、
売上アップも。
オールインワンツール「COMSBI」

COMSBI」なら複数のLINEアカウントの一括管理が可能。
複数店舗を運営している企業の場合、1つのアカウントで店舗別のデータを管理でき、
顧客の購買行動や趣向情報を簡単に収集・分析することも可能です。

また、ポイント・クーポン利用履歴もデータ化、アクション履歴からのLINE配信など、
効率化とともに工数削減
も実現できます。

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