多くの商業施設が抱える集客と顧客エンゲージメント強化の課題。アルシェ大宮様もお客様にポイントアプリの新規ダウンロードしていただくハードルの高さに直面していました。
この状況を打開すべく導入されたのが、ソニックムーブの「COMSBI」です。
本記事では、COMSBIを活用した公式LINEの導入で、いかに顧客獲得の壁を乗り越え、自社で迅速に施策を設定・実行できる体制を構築できたか、その道のりと成果、今後の展望についてアルシェ大宮の久保田様に詳しく伺いました。
目次
「ポイントをつけたいのに登録されない」施設運営で直面したアプリの限界
──アルシェ大宮様について教えてください。
久保田様:アルシェ大宮は、大宮駅近くにある商業施設で、若者を中心に幅広いお客様にご利用いただいています。「若者文化の発信地でありたい」という想いのもと、アパレルやアクセサリー、アミューズメントや猫カフェなど、多様なテナントが揃っているのが特徴です。
──LINEマーケティングを検討された背景と、従来のポイントアプリが抱えていた課題についてお聞かせください。
久保田様:以前は他社のポイントアプリサービスを利用していましたが、そのサービスが終了することになったことが背景にあります。しかし、もともと既存のアプリ運用には課題を感じていました。特に大きかった課題は、まずアプリをダウンロードしていただくことにハードルがあるということでした。お客様にご案内しても、ダウンロードに時間がかかる、スマートフォンの容量を取るといった理由で断られてしまうケースが少なくありませんでした。これは新規のお客様との接点を持つという点において、大きな障壁となっていました。また、アプリの場合、プッシュ通知でお知らせを送ってもなかなか見てもらえない、あるいは通知を切られてしまうという課題もありました。お客様との継続的な接点を持ち、お得な情報をお届けしてリピーターになってもらうという点で、LINEの活用は非常に魅力的だと感じていました。既存アプリのサービス終了は、ある意味でこれらの課題を解決する良い機会になったと捉えています。
登録のしやすさ・費用の手頃さ・使いやすさで選んだ「COMSBI」の評価ポイント
──数あるサービスの中で、COMSBIを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
久保田様:COMSBIの最大の魅力は、お客様が日常的に利用しているLINE上でポイントカードを利用できる手軽さです。新しいアプリをダウンロードしてもらう必要がないため、お客様にご案内しやすく、登録のハードルを大幅に下げられると考えました。
費用感も重要な選定ポイントで、COMSBIは他社サービスと比較して初期費用・利用料共にかなり手頃な価格設定で魅力的に感じました。ノーコードで比較的手軽に構築が可能だったこともあり、スピーディーに導入できる点もポイントが高かったです。
また、アルシェ大宮には多くのテナントが入居しているため、テナントごとに利用状況を管理できる機能も不可欠でした。COMSBIはこの多店舗管理機能に対応していたことも、選定理由の大きな一つです。
──ソニックムーブのサポート体制や提案についてはいかがでしたか?
久保田様:問い合わせてからのレスポンスが非常に早かった点が好印象でした。導入前の商談段階から、こちらの要望に対して「こんなことができますよ」「こういう風に活用してはいかがですか」と具体的な提案をしてくださいました。
COMSBI導入までのスケジュールは約3ヶ月という非常にタイトなものでしたが、ソニックムーブさんの迅速な対応と的確なプロジェクト管理、そして柔軟な提案力のおかげで無事に乗り切ることができました。ただシステムを提供するだけでなく、我々の課題解決に向けて一緒に考えてくれるパートナーとして、非常に心強かったです。
テナントも喜ぶ、アルシェ大宮様がCOMSBIで実現した会員登録率の向上と施設活性
──COMSBIを導入されてから約1年半が経過したとのことですが、最も大きな効果や変化はどのような点でしょうか?
久保田様:やはり、会員登録のしやすさが格段に向上した点が一番大きいです。テナントスタッフへのヒアリングでも、「お客様にご案内した際に登録してくれる率が以前のアプリに比べて格段に上がった」という声が多く聞かれます。新規登録者数が、大体年間で1.5倍くらいにはなっているのではないかと感じています。テナントスタッフからは、お声がけしたお客様のうち、以前は5割にも満たなかった登録率が、LINEになってからは7割くらいの方が登録してくれるようになったという声も出ており、顧客接点の拡大を実感しています。
──運用面でのメリットや、実施されてうまくいった施策ついて教えてください。
久保田様:LINEに一本化できたことで、お客様へのご案内がしやすくなっただけでなく、我々の運用工数削減にも確実に繋がっています。例えばキャンペーンを実施する際、以前のシステムでは運用会社に都度相談をして、新たに設定してもらう必要がありました。しかし、COMSBIでは管理画面から自分たちで簡単にキャンペーンの設定ができるので、スピーディーに施策を実行できるようになりました。
施策としては、お知らせメッセージと一緒に商品引換クーポンなどを配信しています。ショップのオープン情報などのお知らせに合わせてクーポンを配信することで、お客様に来店していただいてクーポンを使ってもらうという流れがスムーズに作れるようになりました。定期的に実施しているポイント10倍キャンペーンは、多くのお客様の来店動機となっています。さらに先着限定のクーポンも発行後すぐに上限に達するなど、来店者数の増加に繋がっていると実感しています。来店促進によって、購入数が増えているという声がテナントからも寄せられており、結果として施設全体の活性化にもつながっていると感じています。
ヒアリングから実装改善までが早い開発体制と、施設のボトムアップを支えるデータ活用サポート
──ソニックムーブの継続的なサポートや、COMSBIの機能面で良かった点はありますか?
久保田様:定期的にミーティングを実施しているのですが、そこで我々から「こういう機能があったらもっと使いやすい」「こんな分析ができたら施策に活かせる」といった意見を出させてもらうと、数ヶ月後には実際にその機能が実装されていることがありました。我々の声に真摯に耳を傾け、迅速に改善してくれる姿勢と開発スピードはとても素晴らしいと思います。
また、以前のポイントカードシステムでは、利用状況などが数字の羅列でしか見れませんでしたが、COMSBIでは管理画面上でグラフになっているので視覚的に分かりやすく表示されるため、マーケティングデータが非常に見やすくなったと感じています。お客様の行動パターンやキャンペーンの効果などが直感的に把握しやすくなったことで、次の施策を検討する際にもとても役立っています。
──最後に、今後のCOMSBIの活用における構想やソニックムーブへの期待についてお聞かせください。
久保田様:今後は、貯めたポイントを館内の様々なお店で使ってもらえるように、買い回りを促進する施策にも力を入れていきたいと考えています。
ポイントが使いやすくなったことで、再来店してくださるお客様は増えていると感じていますが、まだまだポイントカードを活用しきれていない部分もあります。ソニックムーブさんには引き続き、機能改善や新しい施策の提案などを期待していますね。例えば、夏のセールや冬のセールが始まる前に、LINEでお得な情報や限定クーポンをお知らせすることで、お客様の期待感を高め、セール期間中の来店に繋げるようなアプローチも強化していきたいです。