SNSは企業のマーケティングに効果的。顧客と密なつながりを築いたうえで、自社の商品・サービスについての情報発信ができます。
SNSにはいくつかの種類がありますが、実店舗のマーケティングならLINEがおすすめです。今回は、SNSマーケティングにおけるLINEの立ち位置・魅力について、他のSNSとの比較を交えながら詳しくお伝えしていきます。
目次
販促で押さえたい「日本4大SNS」とは?
インターネット上で他の人とつながり、情報共有ができるSNS(Social Networking Service)は、企業のマーケティングでも効果を発揮します。例を挙げると……
- サービス業:店舗紹介や日記で雰囲気を伝える
- 小売業:新商品&目玉商品や商品の使い方を発信する
といった情報発信によって、顧客を獲得・育成できるのです。
このSNSには様々な種類があります。なかでも日本国内でのシェアが高いのは
- LINE
- X(旧・Twitter)
の4つで、まとめて「日本4大SNS」と呼ばれることもあります。
まずはこの「日本4大SNS」について、サービスの概要・ユーザー層・マーケティングでの使い方からみていきましょう!
LINE
「LINE」は知り合い同士での密なコミュニケーションに特化したSNSです。ユーザーはプライベートな「トークルーム」を使って、文章やスタンプによる双方向での会話ができます。
このLINEはおもに日本国内で、電話やメールに替わる「連絡ツール」として定着しています。国内でのシェアは圧倒的で
- 月間アクティブユーザー9,600万人超、人口の約8割が使用
- 老若男女問わず幅広いユーザーを抱える
(利用率は60代で8割 / 70代でも7割超)
このように生活インフラとしての地位を確立しています。
そんなLINEは企業のマーケティング、とくにCRM施策でも活躍。具体的には
- LINE公式アカウント:トークルーム上で顧客と1to1のやり取りが可能(作成は無料)
- LINEミニアプリ:LINE内でスタンプ集め / 決済 / オーダー等のサービスが実装可(要開発)
の2つのサービスが顧客育成・関係性構築に効果を発揮します。
ただ、LINE公式アカウントを介した発信にはまず、顧客側からの「友だち登録」が必須です。そのため、SNSや実店舗で「友だち」になった顧客をリピーターに育てる、という運用方法がメインになります。
「Facebook」はMeta社が送る実名登録制のSNSで、「知人同士でつながること」に特化したツールです。氏名 / 学歴 / 勤務先などを登録する関係上、フォーマルな性格が強く、おもにビジネスシーンで名刺のように利用されています。
そんなFacebookは世界シェアNo.1のSNSで、おもに日本国外にて数多くのユーザーを抱えています。2022年1月時点・全世界での月間アクティブユーザー数はなんと29億1,000万人!企業・団体にも根強い人気があり、
- Facebookページ:未登録のユーザーも閲覧できる情報発信用のページ
- Facebook広告:ターゲティング性能に優れた広告配信機能
- Facebookショップ:有形商材が販売できるオンライン店舗
といったマーケティング向けの機能も備わっています。
同じくMeta社の「Instagram」は写真・動画のシェアに特化したSNS。情報の鮮度・ライブ感を重視した以下の機能が実装されていて
- ストーリーズ:写真・動画を24時間限定で公開できる機能
- ライブ配信:最大4時間の生放送ができる機能で、投げ銭も可
- リール / Reels:縦長のショート動画(最大60秒)がシェアできる機能
国内外問わず、トレンドに敏感な若年層のユーザーを多数抱えています。
Instagramは、企業のマーケティングの場としても注目を集めています。先述のFacebook+αの機能が充実しており、
- Instagram広告:ターゲティング性能に優れた広告配信機能(Facebook広告と一括管理可)
- Instagramショッピング:有形商材が販売できるオンライン店舗(Facebookショップの一括管理可)
- 地図検索:投稿の撮影場所が表示されるマップ
- ハッシュタグ:検索による発見を助けるタグ、文章の飾りつけにも使用
「映える」投稿とあわせて、商品・サービスのアピールが可能です。
X(旧・Twitter)
X(旧・Twitter)は不特定多数への情報発信に特化した匿名制のSNSです。機能としては
- 投稿 / ポスト:140文字以内の短い文章+画像 / 動画 / リンクが投稿できる機能
- リプライ:他ユーザーの投稿にコメントできる機能
- リポスト:他ユーザーの投稿を自分のアカウントから拡散できる機能
- いいね:他ユーザーの投稿にワンプッシュで共感を示せる機能
- ハッシュタグ:検索による発見を助けるタグ、共通の話題を扱う際に使用
のように手軽さと拡散力に優れています。
X(旧・Twitter)は
- 国内での利用率は43.2%
- 企業 / 公的機関 / 政府自治体も情報発信に活用
のように日本国内でLINEに次ぐ地位を確立しています。
また、マーケティングにもうってつけで
- コンテンツ発信によるフォロワー獲得
- 「ダイレクトメッセージ」による1to1のコミュニケーション
- 広告運用
といった施策が可能です。拡散力の高さゆえ「炎上しやすい」という弱点はありますが、バズれば多くのユーザーに自社商品・サービスを知ってもらえます。
その他SNSと比較したときのLINEの強み
他のSNSと比較して、LINEは「1to1でのCRM施策」への適性で抜きん出ています。具体的には
- 配信以外の機能が充実
- すぐに読んでもらえる
- 1to1でコミュニケーションが取れる
- 機種変更でつながりが切れない
といった強みがあり、店舗で獲得した顧客の囲い込みと育成に効果を発揮するのです。以下、その強みについて、詳しくみていきましょう。
配信以外の機能が充実
LINEは、SNSでありながら情報発信以外の機能が充実しており、多方面からの顧客の囲い込みが図れます。企業側からは具体的に
- ショップカード:LINE上で使える店舗のスタンプカード
- クーポン:LINE上で管理できる電子クーポン(無料引換券 / 割引券…etc.)
- リッチメニュー:LINE公式アカウントから各機能にアクセスできるメニュー(下図)
+ - LINEミニアプリ:LINE内でスタンプラリー / 決済 / オーダー等のサービスを開発・実装できるプラットフォーム
といった顧客向けの機能が実装可です。情報発信単体よりも効率的に、顧客ロイヤリティが高められます。
すぐに読んでもらえる
LINEの場合、企業は開設した「LINE公式アカウント」からの情報発信が可能です。
このLINE公式アカウントを介した配信は、他のSNSやメルマガと比べて、顧客への到達率に優れています。その理由としては
- 企業は「ステップ配信」を使って、定期的にメッセージの自動配信ができる
- 顧客は「プッシュ通知」で、スマートフォンのロック画面からメッセージが読める
- アカウント作成に電話番号を要するため、配信はほぼ確実に顧客のスマートフォンに届く
のように、メッセージは迅速かつ確実に顧客に届くというわけです。
1to1でコミュニケーションが取れる
LINE公式アカウントでは、プライベートなトークルームを使って、企業 – 顧客間の1to1のやり取りが可能。企業側からメッセージを送ったり、顧客側から問い合わせたり、といった密なコミュニケーションが図れます。
機種変更でつながりが切れない
個人間の連絡ツールとして定着しているLINEでは、顧客側のアカウント変更がほぼありません。機種や電話番号を変更する場合であっても、以前のアカウントを引き継ぐことがほとんどです。そのため一度顧客を友だちにしてしまえば、ブロックされない限り、つながりが続きます。
他のSNSにない、LINE独自の機能
他のSNSと違ってLINEには、購買行動を促す下記の5機能があります。
- ショップカード
- LINEマイカード
- クーポン
- LINE Pay
- LINEミニアプリ
まずは、「ショップカード」から、内容をみていきましょう。
ショップカード
「ショップカード」とは、店舗のLINE公式アカウントに紐づけて実装できるポイントカードを指します。顧客側は商品を買ったりサービスを受けたりする際に
- URLやリッチメニューを介したカードの受け取り
- QRコードを介したポイントの受け取り
- 貯めたポイントと特典クーポンの交換
といったことが可能です。追加のアプリダウンロードや紙製ポイントカードの持ち歩きは一切なしで、気軽にポイント活動が行えます。
店舗側のメリットとしては
- リピート率UP:顧客のポイント活動への意欲が高まる
- 他の施策に応用可:集まったユーザーデータを分析して、他の施策に活かせる
です。作成は無料ですので、今すぐにでも導入できますよ!
LINEマイカード
LINEには、ユーザー側が各店舗の会員証やポイントカードを管理できるしくみも備わっています。それがウォレットタブ内の「LINEマイカード」で
- ショップカード
- デジタル会員証(LINEミニアプリと紐付け)
- その他ポイントカード(LINEミニアプリと紐付け)
といった各種カードの一括管理が可能です。
クーポン
LINEなら、店舗の電子クーポン(割引券・無料引換券…etc.)が発行可。店舗側は
- ショップカード満了の報酬として
- LINE公式アカウントへの友だち登録の報酬として
- その他、来店のきっかけ作りとして
顧客にクーポンが配布できます。
さらにクーポンの利用状況を管理画面から分析したり、有効期限を設定したりといった電子ならではの使い方もOK。集客効率化の一助となってくれます。
LINE Pay
LINEには、規約に同意するだけですぐに使える電子決済サービス「LINE Pay」も備わっています。
- コード支払い(スマートフォンを読み取ってもらう)
- スキャン支払い(スマートフォンで読み取る)
- オンライン支払い
- 請求書支払い
- タッチ支払い
といった多種多様な決済方法が選択可です。チャージの方法についても
- コンビニでのチャージ
- 銀行口座からの引き落とし
- クレジットカードによる後払い
- 友だち間での送金・送付
から選べて、スマートフォン一台で商品やサービスが購入できます。
LINEミニアプリ
企業・店舗からは、スマートフォン版LINEのサービス上で動くウェブアプリ「LINEミニアプリ」の開発・公開が可能です。こちらならサービス業や小売業に特化したアプリが簡単に用意でき
- デジタル会員証
- ポイントカード
- スタンプカード
- 決済システム(LINE Pay / クレジットカード)
- モバイルオーダーシステム
- 順番待ちシステム
- 来店予約システム
といった機能が実装可能です。使用に際して追加のアプリダウンロードや会員登録が不要なため、顧客側にとっても便利なアプリが作れます。
まとめ
当記事では、マーケティングにおけるLINEの魅力を紹介しました。
FacebookやInstagram、Xと比べてLINEには
- 配信以外の機能が充実
- 国内での圧倒的なシェア
- すぐに読んでもらえる
- 1to1でコミュニケーションが取れる
- 機種変更でつながりが切れない
といった独自の強みが存在。おもに「1to1でのCRM施策」に威力を発揮します。他には、ショップカードやLINEミニアプリ等、購買行動を促すギミックもありましたね。
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